国債 government bond 2005 11 12

 今日は、国債の話を書きましょう。
わかりやすく説明するために、架空の話を作りましたので、
実際とは異なります。注意してください。
 国債は、買い手が多ければ多いほど、利率は低下すると言えます。
国(財務省)としては、当然、国債の利率が低い方が好都合です。
買い手が多ければ、一番低い利率を提示した購入希望者に売ればよいのです。
 ところが、買い手が少ないと、利率で購入希望者を募る必要があります。
利率が1.5%で、買い手がいないならば、利率を1.7%にする。
利率が1.7%でも、買い手がいないならば、利率を1.9%にする。
このように、利率を上げれば、いつか購入希望者が現れます。
 さて、どのような時に、買い手が少なくなるか。
まず、景気がよい時です。
投資家は、景気がよければ、債券よりも、株の方が、資金効率がよいので、
債券よりも、株を買うことになるでしょう。
 ですから、政府としては、時々、GDPの下方修正をやりたい誘惑があるかもしれません。
上方修正すると、投資家は、債券から株へ流れ(利率が上昇)、
下方修正すると、投資家は、株から債券へ流れます(利率が下降)。
 もうひとつ、買い手が少なくなる場合があります。
それは、あまりにも大量に国債を発行した時です。
この場合は、投資家の数は同じでも、国債の発行量が、いつもに比べて多いので、
相対的に、買い手が少ないと言えるでしょう。
 何はともあれ、国(財務省)としては、国債の利率が低い方がいいのです。
国債というのは、国の借金ですから、借金の利子は低い方が好都合です。
 上述したように、国債の利率が低くなるのは、国債の買い手が多い時です。
国債の買い手が多くなる時は、投資家が「景気が悪い」と判断する時です。
 そういうわけで、時々、GDPの下方修正をやりたい誘惑があると思います。
しかも、これは、一石二鳥の効果があります。
GDPの下方修正をすると、国際投資家は、「円売り・ドル買い」の動きをするでしょう。
つまり、円安となって、為替介入は、しなくて済みます。
極端な話をしましたが、世の中には、景気がよくなると不都合な人たちもいるのです。
 もちろん、景気がよくても、利率が低くなる場合があります。
それは、その国の通貨が、基軸通貨で、石油決済通貨の場合です。
決済で得た通貨を、自国通貨に換えず、
また、そうした通貨を現金で持っていても、資金効率が悪いので、
とりあえず、換金性の高い国債を購入して、運用するのです。
こうした国の国債は、市場規模が大きく、換金性がよいので、運用に都合がよいのです。
 このようなケースは、希なケースと言えるでしょう。
ある国の通貨=基軸通貨=石油決済通貨という「好条件」がある時だけだと思います。
 以上の話は、あくまでも、
わかりやすく説明するために、架空の話を作りましたので、注意してください。




























































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